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ハクナマタタ!~タンザニア旅行記その2~

前回投稿ポレポレ思い出話~タンザニア旅行記その1~ - 片付けしながら宅浪生タンザニアに旅行した時のお話をした。今回はその続き。まだご覧になっていない方は是非前回記事も読んでいただきたい。

 

前回、タンザニア人の文化的特徴として超マイペースな点を紹介したが、それに似た特徴として超お気楽な点も挙げられる。

彼らは人と話す時いつも笑っている。彼らを取り巻く環境は決して良いとは言い難い。治安もどちらかと言うと悪い方で経済もそこまで発展していない。おまけに大家族を抱えている場合が多く、収入も十分とは言えない。衛生環境も昔と比べて良くはなったが、まだ課題は山積みだ。

私が一時期滞在した姉のホームステイ先の家庭は、タンザニア内では裕福な方ではあるが、何人もの子供を抱えており、シャワーなどの設備はもちろん無かった。溜めておいた雨水を沸かし、桶で被るのがかれらの入浴方法。子供たちの中で役割が決まっていて、掃除や湯沸かし、料理に至るまで子供たちが家事を手伝う。手伝うと言っても、日本の一般家庭の意味での「手伝い」というより、殆ど「担う」に近い。それでも子供たちは笑顔を絶やさない。夜には母親の周りに集まって、キリスト教の賛歌を楽しそうに歌う。当の私はその時、サファリの途中のバイキングの料理で食中毒をおこし、ダウンしていた。

 

彼らは自分達が不幸だとは思わない。むしろ今をどう楽しむかを考えて生きている。働くことを楽しみ、話すことを楽しみ、生きていることを楽しむ。

彼らはいつも「ハクナマタタ」と言う。これはライオンキングの歌にもなっているが、「問題ない」や「なんとかなるさ」という意味だ。些細なことには拘らず、何事もポジティブに捉える。それが人生を楽しむコツなのだろう。

 

前回の「ポレポレ」。そして今回の「ハクナマタタ」。この2つが、タンザニアの独特なゆったりした、どこか楽しい空気を生み出している。そしてその空気は、日本の恵まれながらも息苦しい生活に疲れた体と心を癒してくれるのである。