片付けしながら宅浪生

古家を掃除しながらゆったり受験勉強

恩師から

高校時代にお世話になった先生から荷物が届いた。今もメール等で相談に乗ってもらったりと色々とお世話になっている。中にはちょっと高そうなお菓子と、パスカル著『パンセ』の「考える葦」の文句を記した葉書、パスカル研究者 である前田陽一先生の書いた文章が入っていた。

 

高校3年の文化祭、私が脚本を担当したクラス劇の中でパンセのその文句を扱った。詳しくストーリーを説明すると長くなるが、ざっくり言うと動物達の人間への反逆を通じて現代の人間の愚かさを訴えるという話だった。その話の1番最後に人間における「考えること」の重要性を述べた「考える葦」の文章を丸々セリフとして組み込んだ。

 

そして文化祭数日後、国語を担当していたその先生は授業時間の中で前田陽一先生の話をしてくれた。正直あまり覚えてはいないが、納得はしたのは記憶にある。ご丁寧に送られてきた書類に「授業でここまでのことを話した」とい付箋までついていた。そしてハガキにはこの文書の軽い説明に加えて「この文書が(私)に力を与えてくれますように」と書いてあった。f:id:matsuten10:20211009233558j:image

 

まだ読み始めたばかりだから文章の内容はまだ書けない。それでもこの言葉はなにか私に力を与えてくれる。「考えろ。貴方が人間でありたいなら。」と自らが劇で訴えたことがそのまま自分に投げられてくる。

考えるには知識がいる。だからそれを学びに大学に行く。ある程度大学に行く目的がはっきりした。

 

何より卒業後もこうして気にかけてくれるだけでありがたい。近所の人達はいるが、遠いこの地での一人暮らし宅浪は寂しさも感じる。その中で路頭に迷う私を導く姿はまさに「先生」だと思った。